猫の重症筋無力症の原因・症状・検査・治療法は?ソマリは要注意!

重症筋無力症という病名を耳にしたことはありますか?

人では女性がなりやすい病気で、簡単に言うと、手や足を動かすと筋肉がすぐに疲れ、力が入らなくなったり、噛む力が弱くなったり瞼が落ちてきたりと、全身の筋肉が、何度も動かしていると力が入らなくなっていく病気です。

これは、厚労省で難病に登録されており、1万人に1人という少ない確率で発症する病気では、発症は若い女性に多いです。

こういった珍しい病気ですが、人だけではなく猫も重症筋無力症を発症する場合があるのです。

猫の重症筋無力症について、原因と症状を見ていきましょう。
また、猫の中でも重症筋無力症になりやすい種類がありますので、合わせてご紹介します。

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重症筋無力症とは

重症筋無力症とは、神経から筋肉への指令が上手く伝達できない病気です。

神経と筋肉が接する場所において、脳からの指令を神経から筋肉へ伝える役割をもっているアセチルコリンというものが体内にあり、脳からの指令を受け取るアセチルコリン受容体の動きを妨げる抗体を体内で作り出し、脳からの指令が筋肉に伝わりにくくなることが原因とされています。

これは人が重症筋無力症になる場合の原因ですが、猫の場合も同じような原因で起こることもありますが、先天性の遺伝で発症する場合も多いです。

猫の重症筋無力症の原因

猫が重症筋無力症になる原因は、ほとんどが遺伝と言われています。

猫の重症筋無力症は遺伝性疾患と言われていて、生まれた時に先天的に筋肉側でアセチルコリンを受け取るアセチルコリン受容体(アセチルコリンレセプター)が欠損している、または、数が正常より少ないことから、筋肉に神経からの伝達がうまくいかず、重症筋無力症になる場合があり、この遺伝性疾患は、アビシニアンやソマリに多いです。
先天的な場合は、1歳未満で発症することが多く、発症してしまった場合は完治することはなく、生涯、重症筋無力症と付き合っていかなければいけません。

また、上記にあげた先天的な原因で発症する場合とは別に、後天的に重症筋無力症を発症する場合もあります。
それは、先程、人が重症筋無力症になる原因としてあげたように、アセチルコリン受容体の動きを妨げる抗体が体内で作られてしまい、アセチルコリン受容体を攻撃してしまうことが原因です。
この原因は、何故そういった抗体が作られてしまうのかは未だ解明出来ていませんが、理由としては骨肉腫などの腫瘍が原因で作られることが有力とされています。

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猫の重症筋無力症の症状

重症筋無力症を発症すると、筋力が低下するため、運動をするとすぐに疲れてしまいます。
症状が軽い場合は、少し休憩すればすぐに運動を再開できるようになりますが、またすぐに疲れてしまうということを繰り返します。

症状が進行していくと、歩行が困難になったり、食べたあとすぐに嘔吐したり食事が思うようにできなくなり、食事スピードが極端に遅くなったり、よだれを垂らしたりします。

また常に瞼が重くなったり、ヨタヨタと歩いたり、常に疲れている場合もあります。

重症筋無力症が原因で、巨大食道症を引き起こすこともあります。

猫の重症筋無力症の検査方法

猫が重症筋無力症になっているかを確認するには、血液検査でアセチルコリン受容体の抗体を検出することで診断します。

また、テンシロン試験という重症筋無力症の診断に用いられる検査も併用して行い、診断することも多いです。
テンシロン試験とは簡単に言うと、神経と筋肉の間に刺激の伝達を改善させる薬剤を静脈注射して、全身の症状が改善されるかを確認する検査です。

猫の重症筋無力症の治療法

重症筋無力症と診断された場合は、以下のような治療法を行なっていきます。

重症筋無力症は、完治すること可能性は低いですが、多くの症状の場合は投薬治療を行うことで症状を緩和させることができます。
投与する薬は、主にコリンエステラーゼ阻害剤や免疫抑制剤などです。

また、巨大食道症を併発している場合は、誤嚥を起こさないように、食事をするときは食器を高い位置に設置し、下を向いて食事しないよう工夫をする必要があります。

アビシニアン・ソマリは注意が必要

以上でご説明したように重症筋無力症は多くの場合は遺伝性疾患であり、発症すると生涯にわたって投薬治療や運動・食事の制限などをしなければいけないとても恐ろしい病気です。

そんな重症筋無力症は、アビシニアンやソマリが発症しやすい病気と言われています。

アビシニアンや、元々アビシニアンだったソマリは、遺伝的に重症筋無力症になりやすいとされている猫の種類です。

アビシニアンやソマリを飼うことを考えている方は、重症筋無力症になるリスクもあるということを覚えておいてください。

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