猫を買おうとすると時々見かける「毛色:ダイリュートキャリコ」
猫を買うのが初めての人には聞きなれない言葉ですよね。
ダイリュートキャリコって一般的にどんな毛色のことを指すのでしょうか?
ダイリュートキャリコは、珍しい毛色なのか、ダイリュートキャリコが生まれる確率について説明します。
また、どのような猫の種類に多いのか、価格帯はいくらなのかを紹介します!
猫の毛色「ダイリュートキャリコ」とはどんな色?
ダイリュートキャリコとはパステルカラーの三毛猫のことを指します。
ダイリュートは薄めるという意味。
キャリコは三毛猫を表します。
三毛猫は黒色、茶色、白色の三色からなる毛色の猫のことを表し、三毛猫のほとんどがメス猫です。
ダイリュートキャリコとは、三毛猫の黒色の部分がグレー、茶色の部分がクリーム色(薄い茶色)になっている毛色の猫のことを言います。
よって、毛色がパステルカラーになり、パステル三毛猫と呼ばれています。
●ダイリュートキャリコのミックス猫(雑種)
ダイリュートキャリコは人気がある猫の毛色の1つです。
キャリコ(三毛猫)なので、メス猫がほとんどを占めています。
ダイリュートキャリコは優しいふんわりとした印象を与え、女の子っぽい毛色ということで、人気が高いです。
「ダイリュートキャリコ」の猫は珍しいの?
ダイリュートキャリコは、両親ともダイリュート遺伝子(d)を持っていないと絶対に生まれてきません。
猫は9種類のカラー遺伝子が組み合わさって毛色が決定しています。
9種類のうちの1つ、ダイリュート因子は、2種類あり、元の色を希釈しないか希釈するかを決定します。
「D」:ノンダイリュート(優性)
・希釈されない(例:ブラック(黒)、レッド(茶)、シルバーなど)
「d」:ダイリュート(劣勢)
・希釈される(例:ブルー(グレー)、クリーム(薄茶)など)
全ての猫は、ダイリュート因子を2つ持って生まれてきて、子猫は親猫のダイリュート因子を1つずつ受け継ぎます。
そのうち、組み合わせがddとなった子猫のみ、ダイリュート色になるのです。
つまり、父猫♂(Dd)×母猫♀(Dd)の場合、子猫のダイリュート因子は、DD、Dd、dD、ddの4パターンになる可能性があり、ddの場合のみ、ダイリュート色になるということです。
父猫、母猫のどちらかが、ダイリュート因子がDDである場合は、ダイリュート色が生まれる確率は0になります。
逆に父親、母猫の両方ともダイリュート色の場合(=ダイリュート因子がddである場合)は、生まれてくる子猫は全てダイリュート色になります。
ちなみに、親猫からW(ホワイト因子)を受け継いだ場合は、ダイリュート遺伝子(dd)を持っているにも関わらず、全てを打ち消して白猫になります。
全ての遺伝子の中でWが1番強いからです。
上記のような条件が重なり、更にメス猫(50%の確率)であり、母猫から三毛猫の因子を引き継いだ場合のみ、ダイリュートキャリコとなるのです。
元々のダイリュート遺伝子を持って生まれてくる確率が低いことから、ダイリュートキャリコは比較的珍しい毛色と言われています。
そのため、出回りも少なく希少性が高いです。
野良猫だと、ダイリュート遺伝子を持った猫はかなり珍しいです。
ちなみに余談ですが、ロシアンブルーは、ダイリュート遺伝子を持っている代表的な猫種の1つですね!
「ダイリュートキャリコ」の毛色がある猫の種類は?
ダイリュートキャリコの毛色はスコティッシュフォールドに多いです。
まず、キャリコ(三毛猫)が比較的多い猫種がスコティッシュフォールドのため、ダイリュートキャリコが生まれてくることが多いのもスコティッシュフォールドです。
しかし、多いといってもスコティッシュフォールドの毛色でキャリコはそこそこ珍しいため、ダイリュートキャリコもかなり珍しいです。
そのため、雑種、血統種を含め、ダイリュートキャリコの毛色は見かけることがかなり少ない珍しい毛色と言えるでしょう。
スコティッシュフォールドの他にも、マンチカンやノルウェージャンフォレストキャット、メインクーンなどのダイリュートキャリコも見かけることはありますが、かなり珍しいです。
また、オスが生まれる確率がほとんどない三毛猫のため、世の中にいるダイリュートキャリコはほぼ全部メス猫と言っても過言ではないです。
少なくとも私はオス猫のダイリュートキャリコを見かけたことはないですし、もし仮にダイリュートキャリコの血統書付きオス猫がいたら、うん千万の価値が付くと思います・・・
「ダイリュートキャリコ」の子猫の値段は?
ダイリュートキャリコだからといって一概に高い値段設定をしている子猫はあまり見かけません。
大体、比較的、メス猫の相場と同じくらいか少し高いくらいの値段で市場に出回っています。
ただし、長毛な猫や、折れ耳スコティッシュ、短足マンチカンなどが重なってくるとかなり高い値段が付いている子猫も見かけます。
綺麗な八割れや、三毛が綺麗に配分されているなど、模様によっても高価な値段が付く場合もあります。
また、ダイリュートキャリコバンといって、頭部と尻尾にクリーム・グレー・ホワイトの模様がついていて、胴体は白い毛のみという珍しい毛色もあります。ダイリュートキャリコバンは生まれてくる確率がかなり低いことと、その見た目の美しさから、人気が高いです。そのため、ダイリュートキャリコバンの子猫は比較的相場より高い値段で販売されていることが多いです。
ダイリュートキャリコは珍しい毛色で人気の高い毛色の1つなので、すぐに飼い主が見つかる場合が多いため、ダイリュートキャリコの子猫を購入したい人は、過去にダイリュートキャリコの子猫を販売しているブリーダーさんを見つけ、そのブリーダーさんの子猫が販売されるのを待ち、お気に入りの猫ちゃんを見つけたらすぐに購入することをお勧めします!
まとめ
猫の毛色「ダイリュートキャリコ」について、遺伝の経緯を含め、値段や猫の種類などをご紹介しました。
ダイリュートキャリコはふんわりしていてとっても可愛いですが、やっぱり珍しい猫ちゃんでしたね。